第60章 よくある話
★桜ストーリー★
実は副長に頼まれたのは…
(やむ得ない事情により暫く身を隠して欲しい)という手紙を届ける事だったのに私は…
勝手に離婚届と自作の手紙をポストに差し替えて入れた。
桜
「仕方ないじゃない……」
(わたしだって……好きなの……)
本当は彼氏なんか居ない。
今まで強がって嘘ついていただけ。
桜
「南乃花にとられるくらいなら……」
今までは奥さんも居るんだからと我慢してきたけど…
南乃花の件があって私は人という鎖が外れた雌ブタになり下がった。
桜
「ただいま戻りました。」
"ガラガラ"
監察室には山崎先輩と吉村先輩がいた。
吉村
「お疲れ。」
山崎
「お疲れさま。」
机に向かって報告書を綴っている。
桜
「どうでしたか?今日はなんか成果ありました?」
ご機嫌を伺う為にわざと話しかける。
山崎
「まあまあかなー。」
(いつもこうだったかな…どうだったかな……)
桜
「そうですか…」
(いつもと同じ…そういつもと…)
山崎
「吉村、資料室に行くけどついでになんか必要?」
吉村
「大丈夫。」
山崎先輩は立ち上がり資料室へ向かった。
(これって2人きりになれるチャンスだよね)
桜
「わ、私も資料室に行ってきます!!」
吉村
「……おぅ。」