第58章 2Lの女②
"ガラガラガラガラ"
山崎
「戻ったよ…」
監察室には桜と吉村だけ。
桜
「先輩!!!もしかして2L辞めるんですか〜!?」
吉村
「悪い知らせか?良い知らせか?どっちだ!!」
(皆…イライラしてるな……)
山崎
「残念だけど2Lは辞めないよ。」
桜
「え!そんなぁ………」
俺は桜が可哀想で背中をポンポン
吉村は桜が好きなお菓子をそっと目の前に置いた。
吉村
「で、話は?」
山崎
「近々、幕府のお偉いさんの盛大な結婚披露宴が執り行われるようで…
….監察しかできない警備をして欲しいんだと。」
桜
「……もぐもぐ…と言うと招待客として潜入してって事ですか〜」
山崎
「それだったら落ち込まないよ。」
吉村
「そう言うことか……はぁ……」
吉村は机に伏せる。
桜
「吉村先輩!どうしたんですか〜?!」
山崎
「夫婦……で潜入しろってこと。」
桜
「夫婦?あ〜!!先輩、奥さんと潜入するんですね!!だから…」
吉村
「そんなわけないだろ?
みわさんは一般人だ危険な潜入はさせられない…
だからつまり!!」
山崎
「この監察チームで夫婦を2組作るってこと。」
桜
「え!!!!?」
(俺と吉村は…生きるか死ぬかの瀬戸際か!!)
桜
「それなら…私がどちらかを決めれば話が早いですよね〜?」
吉村
「いや!待て!!!お前が山崎を慕ってんのは知ってるんだからな!!
山崎だろ?山崎を選ぶんだろーー?」
いつもの冷静さを失う吉村
桜
「分かっちゃいましたか………」
吉村
「図星!!」
山崎
「吉村のそんな姿見たくなかったよ……」
吉村
「山崎?」
山崎
「仕方ない…俺が2Lと組むよ…」
仲間のおかしくなっていく姿を見たくなくて、
自分が2Lと組むと言った。
桜
「先輩ーい!!素敵です!!やばい!惚れちゃいそうです!!