第50章 ヘンゼルとグレーテルの手法
"パタパタパタパタ"
男は私を解放してくれたので、
急いで玄関に向かう。
"ガラガラガラ…"
?
「やぁ!久しぶり〜、元気にしてた〜?」
(´⊙ω⊙`)
いつかの道でぶつかった男の人だった。
?
「キミなかなか見つからないから
似た人を何人か間違って◯っちゃった(笑)
おかげさまで今こわ〜いお巡りさんが血眼になって俺を捜してるみたい。」
(泥棒さん良かったね〜お巡りさんじゃなくて…)
みわ
「先日はすみませんでした……って!え?人、◯した!??」
?
「悪いのは◯された奴らだよ??
キミって偽って俺からコレ盗ろうとしたんだから…」
相変わらず怖い事をサラッと言う
男が私の目の前で手を開き何かを見せてきた。
?
「ハンカチのお礼だから貰ってよ。」
綺麗なハート型のレッドダイヤモンドが付いた指輪だった。
みわ
「あの…貰えません…」
?
「なんで?あ、もしかして気に入らなかった〜?」
みわ
「いえ…そうではなくて…そのハンカチを渡したくらいでこんな高価なもの……」
?
「なんだ、そんな事気にしてたの〜?
それは気持ちだよ?嬉しかった気持ちの形さ。
まっ、大切にしてよ。」
男は私の手のひらに強引に握らせた。
(´⊙ω⊙`)
?
「近々、また地球に来る予定あるから
それまで〜じゃあね〜」
みわ
「あっ!!ちょっ!!!」
"ガラガラガラ…"
男は手を振りながら家から出ていった。
私の手のひらには…
さっきまで彼が握っていたのであろう
まだ少し温かい指輪だけが残された。