第37章 チェリーボーイを捨てた日
今から十数年前の話。
俺は実家の稼業を継ぐ為、医術を学んでいた。
毎日毎日親父に怒鳴られ学ぶ日々に俺は少し嫌気がさしていた。
「まーたこんな所でサボって……おじさんに怒られちゃうよ?」
そんな俺を唯一気遣ってくれたのは幼馴染の小枝だけだった。
山崎
「もぅ、かったりぃーよ。あれもダメ、これもダメってさ……」
小枝
「それは期待されてる証拠なんだよ!
退は才能あると思うよ?
この前、足を怪我しちゃった子供の手当てしてるの見てたらさ…感動したもん!!」
こうやって俺をいつでも褒めてくれて……