第3章 変
真選組屯所の女中として働き始めて数ヶ月。
私はそれなりに充実した毎日を過ごしています。
石中カレン
「みわ、ちょっと!こっちこっち…」
みわ
「…?」
隊士さん達の寝所の掃除機かけをしていると、
持ち場を離れてサボりに来たであろうカレンさんが
私を人気のない屯所の裏庭へと連れ出した。
石中カレン
「ねぇ、みわは最近来た伊東さんの事どう思う?」
伊東さん…
(確か入隊1年で参謀にまで登り詰めたっていう…)
最近では隊士さん達がやたらと伊東さんの話をしているから、
嫌でも情報は耳に入ってくる。
みわ
「う…んと……そうだなぁ……」
石中カレン
「ほら、カッコイイとか素敵とか何かあるでしょ?」
みわ
「…うーん……」
石中カレン
「え!?なんにも思わないわけ?!
あー、みわは絶望的に男の趣味悪いんだね!!」
みわ
「(´⊙ω⊙`)」
石中カレン
「ま、いっかそれは別に……
それより…ここだけの話なんだけど………」
カレンさんが私の耳元に唇を寄せて来た
?
「良いご身分なこってぇ〜」
石中カレン
「!!?」
誰も居ないと思っていた裏庭に、
アイマスクを片手に持った沖田さんが嫌な笑みを浮かべながら
私達に話しかけてきた。
みわ
「す、すみません!」
沖田さんは近くにあった大きな庭石に腰をかける
沖田
「イボにチクったら面白い事になるだろうねィ、お二人さん。
まぁ、地べたに土下座したら見逃してやってもいいけど〜?」
石中カレン
「フンッ!!」
カレンさんは、
私とは違い恐縮する事なく沖田さんを睨みつけると
早々と持ち場へと戻っていった。
沖田
「で、アンタはどうすんの?」
(どうしたら良いだろう…私のやっすい頭でカレンさんもイボさんに怒られないのなら、下げた方が良いに決まって……)
そう考えて地面に座ろうとした瞬間
?
「沖田隊長!!副長がお呼びです!!」