第25章 山崎と中山コンビ 【監察日誌】
中山
「…ごめん山崎くん…」
変なテンションだった中山さんが急に冷める。
山崎
「ん?」
俺と中山さんは近くを流れる川を
なんとなく見ながら話をする。
中山
「山崎くんだけなんだ、こんな私とコンビ組んで逃げ出さないの。」
山崎
「そ、そうなんですか?」
(わかるわかる…疲れるし逃げ出したくなるよねー)
中山
「わたしね、本当はこんな感じじゃないんだよ。」
山崎
「……」
中山
「…本当は無口で…優等生みたいな感じ……」
(嘘だろそれ。)
中山
「でもいつからか…そんな自分に誰もかまってくれないのが寂しくて…
じゃあ!自分からってお話を頑張ったら結果が今のわたし…
背中からゴキブリホイホイに捕らわれちゃったゴキブリみたいに虚しく空中を蹴ってるだけ…」
そう言うと、
普段の中山さんからは想像出来ないような
しおらしく佇んでいる。
(………よく分からん例えだけど……
つまり無理して演じて墓穴掘ってる感じだな)
中山
「……」
山崎
「中山さん。
アドバイスになるか分からないけど…」