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真選組監察方山崎退と女中のラブストーリー

第2章 契






近藤
「みわちゃんはどうですかな?」




近藤の自室にてイボとみわの本契約について相談している。




イボ
「良い子じゃよ。見込みは…ある!!

だがの…」





近藤
「だが?」





イボは険しい顔をしながら近藤の部屋から見える中庭に目をやる。





イボ
「……若すぎるんじゃよ…女中になるのにわの」






近藤
「と、言いますと?」







イボ
「青春じゃよ!青春!!

こんなむさ苦しい場所でも

普通の女子等に比べたらよりどりみどりだども、

あの娘にとっちゃ…生地獄じゃと言っとるんじゃ!

仕事無ければ生きてゆけない…恋の1つでもしたら此処(屯所)を去らねばならん、去っても行き場なぞない……

婆は…あの娘の行く末が心配なんじゃ。」






近藤
「…………」






近藤にイボの言葉が重くのしかかる。








"ガラガラガラガラ…"








そんな2人の気まずい雰囲気を裂くように、

真選組副長 土方が入室してきた。








"カチカチ"





土方は胸元から取り出したタバコに火を付ける。








土方
「ふぅ………。」







近藤
「トシ…」







土方
「近藤さんよ、こんな所でごちゃごちゃ悩んでても仕方ねぇよ。

直接、佐藤と話したらどうだ?」







土方からの助言を聞きながら、

机の上に置かれたみわのまだ判が押されていない契約書を険しい表情で見つめる。












イボ
「ちょっとぉ!婆は煙草の煙は嫌いなんだよ!消しなッ!アホ!!」





土方
「アホとはなんだ!!アホとは!?」





イボ
「ふんっ!アホはアホだてに!!このアホ!!」








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