第12章 タ
みわ
「はぁ…はぁ………」
気付くと隊士さん達の寝所がある棟に来ていた。
そして自然と山崎さんの荷物がある部屋へと足が向かう。
行って何も変わらないのは分かっているけど、
もし会えたらという気持ちで……
山崎さん含め数人の隊士さんのお部屋の前に着くと、
スゥーと戸を開けた。
今の時間帯は皆さん出払っているようで誰も居なかった。
みわ
「やっぱりこんな早い時間帯に居るわけ……」
ふとあるものに目が止まる
壁に白い袴がかけられていた。
みわ
「……そっか……そうなんだね……」
私は、
何かを諦め自室へと戻った。