第5章 失せた想い
―まだ好きなんでしょ―
―ふざけないでよ、あんな奴―
目で追わなくなった彼の姿。
少しの会話もなくなった私たち。
互いに自分の恋を終わらせようとした。
私はできた。
これっぽっちも、彼を想う気持ちはなくなった。
でも彼はダメだった。
諦められずに、ストーカーのように
想いは強くなっていった。
女の子は酷く悩み困っていた。
でも助けたくはない。
彼に対しても、女の子に対しても
彼には私と同じ気持ちを味わせたかった。
女の子はもがき苦しめばいい
私の心はズタズタの汚い物になった。
白いところなんて
綺麗なところなんて
そんなもの
無くなった。