第24章 崩壊。
吐き出された精液は
私の中を渦巻くように流れる
溢れ出す度にどろ…とした
熱いモノが溢れ出してきて
中に入っていくような
中を満たしているような鈍痛。
私は耐えきれない震えから
堀川様に抱きつけば優しく
背中をとんとんしてくれた。
優しくなんて…しないで欲しい
『ごめん…なさい…っ』
呟いた私は耐えきれずに泣いた
溜め込んだものを吐き出すように
堀川『なんで君が謝るの…?
あの人に見つかる前に
逃がしてあげるから…だから
早く此処から逃げだして…。』
『やだ!!』
背中をトントンと叩いていた
堀川様の手がビクゥッ!?と
驚いたように止まった。
堀川『えっ…。』
『やだ!!』
山姥切『落ち着け。』
ぺしん…と叩かれた頭に
堀川様は慌てて撫でてくれた。
堀川『うん…ちょっと待って
僕、頭が追いつかないなぁ。
だって…死にたくないでしょ?』
こく…と、小さく頷き、後ろから
山姥切様の手がガシガシと撫でる。
山姥切『ならば、尚更此処から出ろ
誰にも会わない今、逃がしてやる。』
堀川『兄弟の言う通りだよ。
ねぇ、審神者さん…絶対に
どうにもならない事もあるんですよ』
だからって諦めて…
納得なんて出来る訳…ない。
山姥切『俺達はお前に救われた。
だから、もういい…お前はお前の
世界を生きればいい。』
かっこよく決めたみたいに
言われたって頷いてやらない。
二人の慰めに私は歯を食いしばり
己の弱さを思い知り
現実の厳しさを痛感させられた。
護りたかったものも護れず
頑張ると言ったのにこの弱さ。
何も出来なかった悔しさが
私の頭の中を木霊する。
私の中の負けたくない心も
私の持つ全ての支えも壊れてく。
ならば、また作り直そう。
『前審神者を此処に呼びましょう。』
堀川『えっ…何を、言って…っ』
堀川様の体が震えた
信じられないと語るように
山姥切『馬鹿な事を言うな!』
怒った声で山姥切様は叫ぶ
ふざけるな、と怒鳴りつける。
『殺しにくるのなら
迎えいれてやりますよ…。
死ぬのが怖いなんて
今に始まった事じゃない。』
私の呟きにお二人は
言葉を失って固まった。
壊れた先の未来へ繋ぐ。