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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第34章 桜の追憶『狂想恋歌』 / 石田三成




「あ、れ……?」


意味が解らず、濡れた手と舞を交互に見る。

その様子と、頭に入れた文献の内容が合致し……
ようやくその状態が、何なのかを悟る。


「もしかして、果てちゃいました……?」


その天然な言い草に、舞は起き上がると、三成の肩を叩きながら睨みつけた。


「解んなくてやってたの? もぉ……っ」
「す、すみません、なんか気持ち良さそうだったので、つい」
「三成君は天然スケコマシだよね……っ」
「は、はぁ」


ぽかぽかと叩かれながら、苦笑いする。

しかし、果てたと言う事は。
自分が快楽の絶頂へ導いたわけで……

なんか少し誇らしく思っていると。


「っ!」


自分の欲望の高まりが、強く反応したのが解った。
思わず顔を歪めると、変化に気がついた舞が心配そうに三成の顔を覗き込んだ。


「どうしたの? 大丈夫……?」



(ああ……身体が、限界らしい)



三成は舞の肩を掴み、そっと額に口付けた。


「男の身体は、しょうもないですね」
「え?」
「貴女が欲しいって言ってます……触ってみますか?」


舞の手を取り、己の高まりに導く。
指が少し触れた瞬間、身体を走った快感で高まりがびくんっと動いた。


「……っあ…っ」
「ご、ごめん……っ」
「大丈夫、です。 可笑しな話ですよね、ちょっと触れただけなのに……おかしくなりそうです」


(指が触れただけで、こうなのに……交わったら、どんなに)


期待と恐怖。
相反する感情が交差する中で、三成は舞の身体を褥へと押し倒した。


「舞様……いいですか?」
「……っ」


三成の今まで見た事のない、熱を孕んだ瞳に、舞は思わず息を呑んだ。

余裕なく、その瞳は揺れ……
舞はきゅっと口元を締めて見つめ直した。


「……っそんな目で、見ては駄目です」
「え……?」
「優しく、出来なくなってしまいます、その…っ情けない話なんですが、もう……我慢出来なくて、身体が疼いて、火照るんです…っ」


三成は舞の頬に触れ、優しく撫でながら言った。



「貴女が欲しい、舞……っ」



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