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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第31章 可憐気パンデミック / 明智光秀




「赤くなってしまったからな」
「そんなに気にするなら、最初から縛らなきゃいいのに」
「それを言うな」


顔を見合わせて、くすくす笑い合う。
光秀は舞を抱きすくめ、肩に顎を乗せた。


「……温かいな、お前の肌は心地よい」
「私も抱きしめてもらってると、安心します」
「俺は、お前に触れてると…安心とは少し違う」
「え……? あっ」


うなじに口付けられ、舞の肩がぴくりと上がる。
首筋に唇を這わせながら、光秀は艶っぽい声で言った。


「触れると……どうしてもその先が欲しくなるからな。 お前の奥の……もっと奥まで」
「んっあ……っ」
「……っ、口付けだけでそんな声を出すな。 堪えられなくなる」


耳の裏や肩、肩甲骨の辺り、二の腕。
至る所に口付けを落とされ、舞はふるふると震えて耐えていたが……

やがて、耐えきれなくなったように、小さく唸ったかと思うと。
身体をひねり、光秀の胸にしがみついてきた。

湯がぱしゃっと跳ね上がり、光秀はちょっとびっくりして、舞に腕を回す。


「……どうした?」
「……っ、こんな気持ちになったのは光秀さんのせいです。 責任、取ってください」
「え?」
「光秀さんが欲しくて……堪えられません」


(舞……)


その言葉に光秀は、くすっと笑って……
舞の顎を捉えた。


「奇遇だな、俺も同じ事を思っていた」
「光秀さん……」
「お前が欲しくて堪らないから……奪うとしよう」
「……っ」
「愛している……舞」


そのまま唇が深く重なる。
また甘い時間の訪れに、心を震わせながら。

舞は静かに目を閉じた。

光秀が、『嫉妬』と言う甘い甘い病魔に冒された、そんな一日のお話。











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