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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第27章 不機嫌と暁の予知夢 / 織田信長





「でも信長様、どうやって知ったんですか? まだ秀吉さんと、家康しか知らないのに」



舞は起き上がりながら、不思議そうに言う。
信長は舞の身体をしっかり支えながら、くくっと笑った。



「秀吉が早馬で知らせに来たからな」
「え……ずっと秀吉さんの姿が見えないと思ったら、信長様を呼びに行ってたんですね。 迷惑になっちゃうから、帰って来てから知らせればいいって言ったのに」



舞が眉をひそめるので、信長はそこにそっと口付けを落とす。
そして顔を覗き込んで、優しく言った。



「これほど度肝を抜かれたのは、生まれて初めてだな。 舞……良くやった」
「信長様……」
「予知夢とは恐ろしいものよ」
「予知夢?」
「こちらの話だ。 ……時に、家康」



急に話の矛先が自分に向いて、家康は目をぱちくりさせた。
信長は舞の腹を優しく撫でる。



「子が腹に居る時は、生まれるまで舞を抱けぬのか」
「は……?」
「の、信長様、なにを……っ」
「どうなんだ、申せ」



真っ赤になる舞を尻目に、信長は至って真剣だ。
家康は顎を指で掻き、呆れたように言う。



「駄目って言ったら、抱かないんですか」
「無理だな」
「で、しょうね。 舞の体調が悪くなければ大丈夫だと思いますよ。 過激な行為に及ばなければ、特に」
「成程な、承知した」



信長は、舞の身体を片腕で支え、空いた手で舞の顎を捉えた。
そして、妖艶に笑った。



「舞……具合が悪くなったら、すぐ申せ」
「え、え……っ? 信長、様……あっ」



首筋に噛み付いてきたので、舞はびくっと身体を震わせた。
顎に当てられていた手は、いつの間にか下に降り、やわやわと胸をまさぐっている。

慌てたのは舞だけではなく、家康もだ。
あたふたと手を動かし、信長に苦言する。



「あくまでも激しいのは駄目ですよ?! 流れてしまったら、元も子もないんだから、ちゃんと舞を気遣ってですね…」
「家康、空気を読め。 俺はそんな阿呆ではない」



一刀両断されてしまい、家康は開いた口が塞がらなかったが…
馬には蹴られたくないので、すごすごと天主を後にした。



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