• テキストサイズ

【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第10章 Butterfly / 豊臣秀吉





(あー、幸せだ)



秀吉は舞に膝枕されながら、軽く目を閉じた。


夕餉も終わり、秀吉と舞は、秀吉の部屋で二人だけの時間を過ごしていた。

舞も、秀吉の耳掃除をしながら、ちょっと嬉しそうだ。


「はい、終わったよ」
「悪いな」


そう言って起き上がり、舞の頬に軽く口付ける。
今度は舞の腹のほうを向いて寝転んだ。


「こっちはさっきやったよ」
「気持ちいいから、もう一回頼む」
「えー」


舞の柔らかな感触と匂い。
思わず、腹に顔をうずめる。


「秀吉さん、それじゃ出来ないよ」
「んー、少しだけ」
「もう……」


諦めたようなため息が聞こえると、頭に手が乗せられたのが解った。
小さく柔らかな手のひらで頭を撫でられ、思わず身体が疼いた。



(ちょっとまずいな……)



そう思いながらも、その手が気持ち良くて、そのままにしていると。


「今日は今までの……」


ふと、舞が歌を口ずさみ始めた。

柔らかく優しいその歌声に、しばらく聞き惚れる。
高音で澄んだ舞の声が、心に染みていく。


「舞の歌って初めて聞いたな」
「あれ、そうだっけ」
「もう一度歌ってくれ。 ちゃんと詩まで聞いてなかった」
「うん、いいよ」


舞は秀吉の頭を撫でながら、また優しい声で歌い始めた。



/ 523ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp