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truth~闇と光~【気象系BL小説】

第2章  狂い始めた歯車


智side(1)


カズが冷静な対応をして、翔くんに電話をかけてくれたことにより、すぐに捜査本部が置かれたり中の様子がわかったりなど、ものすごく迅速で的確なな対応ができた。


人質の中に家族や親戚などがいる場合、その事件の捜査から外れるというのが警察署のルールとなっている。けど、松兄が上と掛け合ってくれたおかげで、おいらと翔くんは捜査員として残ることが出来た。


そして今、おいらと翔くんは何人かの他の捜査員と一緒に資料室にいる。捜査員として残る代わりに松兄がおいらたちに出した任務を果たすためだ。

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松兄『お前らは今から資料室に行って、過去に関わった事件をすべて洗ってこい。』

(´・∀・`)『過去の事件?どうして今更……』

(`・З・´)『……過去に僕と智くんのどちらかが担当した事件の犯人又はその仲間や家族がこの立てこもり事件の犯人かもしれない、ということですか?』

松兄『その通りだ、翔。要するに、雅紀と双子たちを人質として要求したということは、少なくとも恨みを持っていることになる。でもあいつらはまだ学生。こんな大事になるほどの恨みを買うことは無いはず。』

(`・З・´)『でも警察官をやっている僕と智くんだったら恨みの一つや二つ買われてもおかしくない。だから、僕と智くんを苦しめるためにわざわざ弟達を人質としてとった…』

(´・∀・`)『苦しめるって、んな殺すわけでもないのに……』

松兄『いや、それは否定できない。弟達を人質としてとることでお前らを苦しませるだけ苦しませてから5人共殺すとか考えている可能性もある。』

(´・∀・`)『そんな……』

(`・З・´)『智くん、今はやるべき事をやろう。人質を無事救出するためにも、兄貴として弟を助け出すためにも。』

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弟を助ける、と言った翔くんは黙々と作業を続けている。何も考えず、ただただ黙々と。


そんな翔くんを見ていられなくって、声をかけようと来た時、入口のドアが開き松兄が入ってきた。


松兄「中で動きがあった。どうやら雅紀が、弟達は見逃して人質は俺ひとりにしてくれと言ったらしい。」


おいらと翔くんは、持っていた資料を投げ打って資料室を飛び出した。


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