第8章 Hard fought field
警察病院に入ると顔見知りの看護婦たちに爽やかスマイルと共に手を振りながら病室に入る。
櫻『櫻井です。 入ります。』
滝『ああ。 お前か。 こっち来い……そして座れ。』
姿が見えるなり少し怒ったようにパイプ椅子を顎でしゃくる。
櫻『はいはい……。 あまり怒ると傷口開きますから…
』
そう言いながら、しぶしぶベッド横に座ると胸ぐらを強く握って引き寄せると耳もとに顔を近づけてくる。
滝『お前なんだろ? 松本の事……どこにやったんだ? オラッ、俺の傷口開かせたくなかったら
正直に吐くんだ。さぁっ………』
櫻『……分かりましたよ。 言いますから。怒らないでください。
居ますよ。俺の家に………』
そう言うと、唸りながらしばらく胸元に頭をゴツゴツとぶつけたと思ったらまたグイっと胸ぐらを引き寄せて、がぶりと耳をかんだんだった。