第2章 *黄色いバラを
「黄色いバラの花言葉が分かったの?」
そう聞いた私に、黄色いガーベラを一本渡しながら、彼は言った。
「あァ。嫉妬深い、だろ。お前がわざわざ花をよこして伝えてくるとはなァ。」
本当にかわいいことしてくれるじゃあねぇか
そう言った彼の言葉がまた理解できない。
私が知っている黄色いバラの花言葉は…
「私が知っている黄色いバラの花言葉は、“愛情の薄らぎ”よ?」
少し彼の雰囲気が変わった。
「随分とひでぇじゃねぇか。どういうつもりだ?」
サングラス越しの目は見えない。
けれど、顔は笑ったままの彼が怖い。