第1章 マンガのお手伝い【野崎梅太郎】
夏希「おじゃましま~す」
野崎「いらっしゃい、夏希。今日もトーン貼り、頼む。」
夏希「はーい!」
私は、少女漫画家のアシスタントをしている。
と言っても、
ずいぶんラフなお手伝いみたいな物だ。
実は私、別にトーン貼りが好きなわけじゃない。
なぜ私がトーン貼りを手伝ってるかって?
バレバレかも知れないけど、
私は野崎君が好きだからである。
野崎君は少女漫画家のくせに恋愛をしたことがないので、
告白ができないのだ
野崎「おぉ、さすがだな、夏希。トーン完璧だ。」
夏希「そうかな?へへ、ありがと!」
私は野崎君に誉められるのに弱い。
キュンとしてしまうからである…。
夏希「あ、野崎君!トーン終わったよ!」
私はう~んと伸びをした。
すると、野崎君は飛んでもない事を言った。
野崎「お礼に、夕飯食べていくか?」
夏希「う~んどうしようかな………ってぇえ!?夕飯!?いいの!?」
野崎「いつも助かってるからな。お礼だお礼!」
どうしよう。こんなことになるなんて思ってなかったので、私の髪型や制服はグシャグシャだ。
でも、チャンスかも…。
夏希「じゃあ、お言葉に甘えちゃおっかな!」