第3章 私たちの秘密
<清玲side>
キーンコーンカーンコーン・・・
そんなこんなで1日が終わった。
なんか、疲れたな・・・
「結城くーん!今日放課後ひま~?」
「清玲君!一緒に帰らない?」
可愛い女の子たちが近寄ってきた。
放課後にもなると他のクラスの子たちも俺の噂が広まったらしく、
クラスの子以外の子たちも話しかけてくる。
『あ、みんなごめんね?
今日は家の用事で
すぐに行かないといけないところがあって・・・』
「そーなんだぁ・・・残念・・・」
「お家の用事じゃ仕方ないね・・・」
『ごめんね、また明日ね』
そう言って、昇降口へ急ぐ。
校門を出て、周りの声をかけてくる女の子たちに笑顔で挨拶をし、
少し離れたビルの裏へ回る。
ブロロロロロロ・・・
バタンッ
1台の真っ黒の高級車が彼の目の前に止まり、
中から銀縁メガネの男が出てきた。
「坊ちゃん。お迎えに上がりました。」