第5章 こひくれない
汗が乱れ飛ぶ。
俺達の意識も乱れた。
俺が潤なのか、潤が俺なのか…
もうわからない。
体液に塗れて、汗に塗れて俺達はよがり狂った。
「潤っ…出すぞっ…」
「ちょうだいっ…もっと俺に…」
「あっ…ああっ…潤っ…」
「翔くんっ…」
狭い潤の中に締め付けられながら、俺は搾り取られるように果てた。
潤もまた、何度目かわからない絶頂を迎えた。
「あっ…ああっ…あああっ…」
歯を食いしばっていないと、意識まで持って行かれそうだった。
潤の身体の中に吸い込まれていきそうな快感。
ぐったりと凭れかかってきた身体を受け止めマットレスに横たえる。
そのまま右足を抱えてまた潤を抉るように突き刺した。
「あっ…やっ…」
「まだだ…まだだよ。潤…」
潤の中に入ったまま、またすぐに勢いを取り戻した。
無心で潤を見つめながら突き上げていると、潤の声色が変わった。
「あっ…嘘…」
ぐっと俺の首に回した腕に力が入って抱き寄せられると、身体を密着させたまま腰を振り続けた。
「やっ…あぁっ…当たるっ…」
「んだよ…もう尻で感じてんのかよ…」
「だって…ああっ…いやっ…」
「逃げんなっ…」
逃れようとする身体を片腕で抱えて離さない。
…離してたまるか