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伊達工祭‼︎

第1章 シェアハピ!伊達工


 毎日時間を見つけては、二口とマネ二人は手分けしてバレー部員達にダンスの指導を行った。
その傍らで青根はカメラを回して皆の動きを確認したり、音楽を流したり、ひたすら裏方に徹していた。
青根ほどではないが、ダンスが苦手な者は数名いて、その者達も裏方の仕事を任されることになった。

 ある程度踊れる者は有無をいわさず練習に参加させられ、その様子はさながら軍隊に近いものがあった。
マネージャー二人にはそれほど口うるさくない二口も、部員達には厳しく注意して回った。

 二口の肩にのしかかった部の威信は、日を追うごとにずっしりと重くなっていた。

 惜しくも春高予選二回戦目で敗退した伊達工メンバーは、それまで部活に向けていたエネルギーを学祭へとシフトさせていた。
もちろん今まで通り、部活はみっちりしっかりこなしてはいたが。

 あっという間に時間は過ぎ去り、明日はいよいよ伊達工祭一日目。
ダンスの仕上がりも上々で、衣装の準備もバッチリだ。

 二口は放課後集まったバレー部員達を前に、明日の伊達工祭への意気込みを語った。
傍から見たら、こんなことに注力するなんて馬鹿らしいことに見えるかもしれない。
けれど、こんな経験は、学生の今しか出来ないのだ。
それを知ってか知らずか、伊達工バレー部の部員達はそれぞれの胸に明日への熱い意気込みを抱いて帰路へ着いた。
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