Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第21章 僕達の成人式
「ない…、ないないない…」
おかしいなぁ、絶対ここに仕舞った筈なのに…
「おい、飯まだ?」
こたつに足を突っ込んで、ゴロンしながらテレビを見ていた翔くんが僕のお尻をツンと突っつく。
僕、今それどころじゃないのにぃ…
「カップラーメンあるから、適当に食べといてよ」
いくら翔くんだって、カップラーメンくらいなら作れる。
でも翔くんたら…
「えー、やだよ、寒いし…」
ってさ、僕だって寒いのに?
それに今僕忙しいし…
「つか、お前さっきから何してんの?」
何してるってさ、見て分かんないの?
「探し物だよ、さ・が・し・も・の」
「探し物って?」
「あれだよ、ほらあれ」
「あれじゃ分かんねぇし(笑)」
だって、翔くんに言ったところで、「そんなモンあったっけ?」で終わるもん。
言ったってしょうがないじゃん?
「もぉ、とにかく僕忙しいの。邪魔しないで?」
僕は、ミカンを丸ごと頬張った翔くんのほっぺにチュッとキスをすると、再び押し入れの中に頭を突っ込んだ。
でも翔くんがキス一つで誤魔化されるわけないよね…
頭隠して尻隠さず?状態の僕のお尻が、突然ヒンヤリと寒くなったと思ったら、割れ目がヌルッとした何かにペロンと撫でられた。