第8章 傷等の手当ては癒しと愛する力(パワー)
「翼、痛い?」
「痛くはない。」
「手当てするよ」
「別にいい。すぐ治るーーー」
「お願いだから言う事聞いて?」
「ーーーっ・・・そんな顔されると、嫌と言えなくなるだろ?魔力を使えば治るのを知らずに・・・」
救急箱から取りだし、
綿に消毒液をかけて押すと
「い、っ」
「染みた?」
「少し」
動かないように安静させて休ませる事にした所で
「なぁ。あの時の言ってた言葉信じても良いよな?」
あの時の言葉
「っ!恥ずかしい。忘れて」
「無理な質問だな。それにしてもまさか幸結の口からあんな言葉を聞けるとは」
ぎゅ
「・・・リトナ・・・」
「したい・・・」
「駄目だよ・・・傷治るまでは安静しないと」
「そんなもの、お前の手当と愛さえあれば治る。動いたら駄目というなら指示を聞いてくれないか?それなら良いだろ?」
「どうしてもするの?」
「そんなの当たり前だろう?お前は俺の未来の妻となる者だ。断られる訳がない」
リトナって最初出会った頃と印象ガラリと変わったのは良いけど
「強引な所は変わってないよね」
「悪くないだろ?お前無理矢理されるの大好きなんだから・・・」
「っ・・・ばかぁ・・・もう」
馬鹿馬鹿しくなりつい唇に音をたててキスをしてしまった。もう、バカップルになっても良い。開き直ってやるんだから
「先に、血を飲む?」
「そういえば忘れてたな。好きにして良いよな?」
「好きにしてーーー強く吸って・・・」
「言われなくてもーーーやるから・・・っ!!」
首に牙がメリッと強めに奥まで突き刺さり豪快に吸われる。痛い・・・痛いけど・・・次第に気持ち良くなってくる。気持ち良くてつい声が小さく漏れて抱きつく力がより強くなる。
「っぁ・・・いぃ・・・リトナ・・・」
「っは。相変わらず感度良いな・・・そういうところ凄く可愛い。もっと聞かせてくれ・・・ん・・・」
「ぃぁ・・・リトナ、ん・・・」
頭がくらくらふわふわしてきて浮いているみたい。血を吸われしばらくして
「動けないからしてくれるか?」