第1章 太宰 治 「笑顔」
『そ、その笑顔です。』
「笑顔?」
『はい……太宰さんが皆さんと喋ったりしている時の笑顔が好きです。』
「笑っている私……か。」
『私。なにか可笑しな事云いましたか?』
「いや、私はね唯のそういう所が好きだよ。」
『そういう所……?』
「あぁ、その莫迦な所がね。」
莫迦な……所……
「莫迦……莫迦だけど一生懸命になる唯が好きだ。」
『っ……/////』
「あれぇ?顔が赤いぞぉ〜?」
『うぅ……放っておいてよ……/////』
もう、こんな顔見せられないよ……
「放っておけないよ。好きな人の事。」
『……そ、そういう事云うのほんと禁止!』
「そういう事?」
あぁ……もうこの人確信犯だよ……
『もういいです!』
「…私はね唯の困った顔も好きだ。」
『……意地悪。』
「意地悪なんてしてないぞ私は。」
『うぅ……』
なんで…太宰さんはこんなにも人を夢中にさせちゃうの……
「唯?こっち見て。」
『……嫌です。』
「ほーら、こっち。」
『っ……今、太宰さんの顔まともに……』