第10章 6日目
「それにしても、お二人は誰から話を聞いたのですか?」
「この前ルークんとこにピオニー陛下が来て!お前ら、ジェイドがやっと嫁をめとったっていうのに挨拶はまだ来てないのか、なんて急に言うんだよ!」
「水臭いじゃねえか!!」
なあ!と二人は声を揃えて未だにぷりぷりと怒っていた。
「ああ、やはり、陛下でしたか。」
おかしそうににこにこ笑いながらジェイドさんが言う。
「今確かにルルさんと暮らしていますが、結婚はしておりませんよ?」
突然凍ったように固まった二人。
「………え?」
絞り出すように聞き返したガイさんは、目を点にしていた。
「ですから、陛下に騙されています。」
「…だ!騙された……」
「くっそぉ……食えねえおっさんコンビ……。」
「勝手に変なコンビ名を付けないでください。」
ジェイドさんはそう言いつつも、とてもよく笑っていた。
物のお祝いは買い取り、せっかくだからと天井につきそうなケーキは少しだけみんなで食べた。