第60章 【番外編】パブロフの犬

「はぁぁぁぁぁっ！！そこっ、あ、あああっ！いいっ！！」
ガクガクと痙攣すると、彼女は呆気なく達した。
ぷしゅっと繋がった証が放たれ、そのまま私も中で解き放った。
「はぁっ……」
「どうしましたか？」
「寂しかったです……ずっと、触れてほしかった、です…。」
胸元に倒れこみながらそう言う。
うっとりとした潤んだ瞳に見上げられるのは、愛しさが込み上げてくる。
「ジェイドさんの香りがすると、触れてほしくなっちゃうんです…。
はしたなくて、ごめんなさい…。
嫌いになりました…？」
「こんなに嬉しいことを言われて、嫌いになりませんよ。
ますます、好きです。」
「嬉しい……」
彼女は私の首に手を回すと、ぎゅっと抱き締めてきた。
その華奢で小さな身体を私も抱き締める。
「あ、あの、もう一回だけ……いいですか？」
「喜んで。」

私の香りで性欲を煽られるようになった彼女。
私がいないと生きていけない身体になったことだろう。
私だけが求めていない、その事実はなんとも言いがたい至福。
私の香りで情欲に燃え、やがては私の姿を見るだけで愛欲に身を焦がすだろう。
私だけの、私の為だけの、小さな従順な子犬。