第5章 3日目の微睡み
自分の理性なんぞ、信用ならなかった。
今までの私はどこにいったのか。
なぜ彼女にここまで執着するのか、舌を絡ませながらゆっくり考えることにした。
「あっあっ、そこ、んっ、だめです…!」
ふるりとまた肌が揺れた。
葡萄酒もまわってか、触れる肌が熱くなる。
入ってきたワゴンが片付き終えたところで、ルルさんをソファに押し倒し、首筋に唇を這わせる。
口付けの余韻が残っていたのか、赤面と潤んだ瞳でぼんやり私の肩越しから天井を見つめていた。
全身を解すのと共に、昨夜と同じように1回ずつ、丁寧に楔を打ち付ける。
うなじに顔を埋められるよう体勢を動かすと、中がきゅっと締め上げてくる。
花のような甘い香りが肺にたまる。
急に声をかけたくなった。
しかし、この感情を上手く言葉にできない。
今まで、必要なかったから。
「ルルさん……もっと、声を聞かせてください…?」
「やっ、はずか、しいっ!あっ!んっ!」
「いいですね……。」
壊してしまいたい。
怖い。
相反する感情がまたゆっくりと渦巻いていく。
中に擦り付け、子宮口に押し付け、溜まった白濁を一気に出すと、なんとも言えぬ満ち足りた気持ち。
「あっああぁぁぁぁ!」
熱さと吐き出された快感に、彼女もまた、私の腕の中ではぜた。
再び唇を奪えば、昨日と違って、少しずつ舌を絡めてくれる。
「可愛いですねぇ。」
「…んっ、はぁっ……」
震える手を伸ばし、指を絡め、少しだけ身体を寄せる。
「…少しだけ、少しだけ、こうしててもいいですか…?」
「お好きなだけどうぞ?」
ほんの一瞬だが、彼女の柔らかい笑みをようやく見れた。
身体のエンジンが、またぐっと入ったのが、驚くくらいわかった。
吐き出したばかりのそこがまた熱を持って天を仰いでいく。
また挿入して、笑顔で聞く。
「では、私ももう少し…いいですよねぇ?」
「っひっ!…は、はいっ…。」
甘い口内、痺れそうな程感じる指先、このまま時間が止まるのを待つかのように、私は全身で感覚を楽しんだ。