第27章 最近幼馴染みに彼女が出来た
しかし、相変わらず行為の最中に扉を少し開けておくのは止めて頂きたい。
「あれはなんのつもりだ。」
と問い質すと、
「陛下が羨ましそうに見るのが楽しくてつい。」
「羨ましくねえわ!」
「彼女、可愛いでしょう。あの声。」
「そうだなぁ。」
ハイハイと適当に流す。
「絶対にあげませんから。
私のモノをそんな風に見て聞いていたんですか?
最低ですねぇ。」
「適当に返事したんだよ!」
いらねえよ、黙れよ変態。
俺がどんだけお前らの心配したか、そのカロリーを返せと心底言いたくなった。
今日も獣は花を食う。その紅い目を光らせて。
回廊に少女の甘い声は似合わない。
また中を少し覗くと、今まで以上に色気が出た少女の真っ白な背中が浮かぶ。
月明かりに照らされて震えるそれは、綺麗なのに背徳的で、思わず生唾を飲み込んだ。
その気配を察知したのか、ソファに座ってるアイツはこっちを見つめて、
「羨ましいでしょう?」
と呟いた。
「…っ!ジェイドさ、ん…?」
「なんでもありませんよ。」
舌舐めずりしながらもこっちを見て彼女に返事する。
羨ましくは、ない、と言い切りたいが。
来た当初は乳臭いガキだなんて思ってたのが遠い昔のように、下腹部は反応していた。
彼女に聞こえないように扉を閉めた。
二人の仲を心配する者も大変多かったが、なんだかんだ上手くいってたし、互いの遠慮もなくなればすぐに結婚~なんていう話も出ていた程だった。
だが。
やはり批判的な視線は避けることは出来なかった。