第5章 お見舞い
萩「幸村からだよね?何て書いてあるの?」
政宗「何だ読めねえのか?」
萩「名前はかろうじて読めるんだけど・・・」
光秀「読めないであっているな」
ニヤリと笑みを浮かべる
政宗「しょうがねえ読んでやるよ」
『 萩姫
病に臥せっているお聞きしましたが
お加減はいかがでしょうか?
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崖から落ちる様な猪女が病に臥せるのか?
・
剣舞をしてる時だけは一応女に見えたが
謙信様と刀で勝負するようなやつが病に
臥せるとは思えねえな
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結論を出すとお前はもう少し女らしくしたほうがいいぞ
真田幸村 』
光秀「猪女・・・ふっ、なかなか的を得ているな」
萩「猪じゃない!ちょっと急いで走ったら落ちたんだよ!」
政宗「崖から落ちてよく助かったな」
萩「落ちた処に信玄様たちがいて抱き留めてくれたの」
政宗「へぇー。そりゃ役得だな」
萩「それで剣舞をして、謙信様が『剣舞以外に何が出来る』と聞いて来たので『動体視力はいいですよ』って答えたらいきなり斬りかかってきたんだよ!」
あの時のこと思い出しムッとする
光秀「確かに動体視力だけは良さそうだな」
萩「光秀さん"だけは"ってどう言うことですか?」
光秀「他に良い処があるのか?」
萩「・・舞いが出来ます」
光秀「知っている他は?」
言葉に詰まる萩を見てやはり動体視力だけだなとにやりと笑う
萩「光秀さんの意地悪ー!!」
政宗「でだ、真田は謙信と刀を合わせたお前が病に臥せる訳がなく、女らしく無いと言いたいのか」
萩「失礼だよね、か弱い乙女に向かって!!」
政宗、光秀「か弱いね・・・」
萩「処でこっちの包は何だろう?」
包みを開けると桜の花がついたかんざしが入っていた
萩「わあ可愛い!」
光秀「『女らしく』と言うことか」
政宗「単純だな」
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幸村「これで少しは女に見えるようになるだろ」