第10章 掃除の管理人《前編》
「よし、そろそろ行くか」
今日は、月に2回のグラビとプロセラの共有ルームの掃除の日だ。
…と言っても、どちらのグループも意外と綺麗好きが多いので特にやる事はないんだけどね。
家具や家電に不備がないか確認したり、キッチンの換気扇とかを掃除したり、あとは床を軽く拭くくらい。
まずは3階のプロセラの共有ルームから。
「失礼しまーす。掃除しに来ました~」
「やあこはね、よく来たね」
「え」
そこには、共有ルームのソファに腰掛ける隼さんの姿があった。
共有ルームの掃除の時は仕事がない限り原則1人以上が立ち会う事になってて、プロセラの時はいつも海さんが立ち会ってくれていた。
だから今回も海さんだと思ってたんだけど…
まさかの魔王様か。
「えーっと…隼さん、海さんは?」
「海はねえ、今香港に居るんじゃないかな?2泊の海外ロケなんだって」
「ほお…そうなのですか。とりあえずまあ、今から共有ルームの掃除を致しますので宜しくです」
「うん、宜しくね。まずは何から取り掛かるんだい?」
「えーっと…とりあえず換気扇の掃除とカバーの取り替え、あと床掃除をする予定です」
「へえ!見ててもいいかな?」
「あー…はい。見ても多分つまんないと思いますよ?」
「構わないよ」
そして、私は隼さんに生暖かく見守られながら掃除を始める。