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私は吉原のお姫様【R18】

第10章 番外編


その後、優里ちゃんに全てを話し一件落着した。そして、斗真と優里ちゃんは付き合うこととなった。



「俺まだ心残りがあってぇぇ、斗真の彼女なのにぃぃ…」


「分かる、分かるよっ!私も女だけどなんか斗真くんには嫉妬しちゃうな」



今回は居酒屋にて、俺ががっつり酔っている。


まだ断ち切れていない優里ちゃんへの思い。捨てなければならないと分かってる。



「でも、俺も初恋なんですぅ「ーはぁっ⁉︎⁉︎」



俺がそう言った途端、由羅さんは食べていた枝豆をこちらに飛ばした。



「あ、ごめんよっ!…にしても君が今頃初恋とは、案外ウブだね?
見た目的にチャラチャラしてるのに」


「見た目で判断しないでくらさいっ!」



呑みすぎたようで呂律は回らないし、だんだん眠気が襲ってきた。


「あーあ、呑みすぎよ。お酒没収しまーす!お冷飲んで、帰るよっ!」


テキパキと動く由羅さんはさすが夜の仕事人、と言わんばかりに何だか綺麗に見えた。



「恋するなら由羅さんにすれば良かったな…」



と言ったらしいが俺は何1つとして覚えていない。

記憶にあるのはお酒を飲んでいないのに、彼女の顔は赤かったこと。




その後、由羅さんが俺の車を運転して家に送ってくれたらしい。





そんな感じで何回も飲み会をするうちに、俺たちは親密になっていく。

そして、由羅さんにいつのまにか恋をしていることにも気づいた。




斗真たちが高2になった冬休みのある日



「優里ちゃん、斗真、俺さ…由羅さんに告白してくるわっ!」


「由羅さんに告白するなら赤いバラあげたら喜びますよ」

「お兄ちゃん、頑張って!」



俺はまた誘われたので、出る前にみんなにそう伝える。

2人ともも由羅さんが好きなようで、付き合ったりすることにおいては大賛成らしい。


「ありがとう、行ってきます!」



俺は花屋に寄ってから、いつもの居酒屋へ向かう。

なんとなく、落ち着かなくてお酒を飲みたくなったが酔っては意味がないので抑える。



「あ、由羅さんっ!このあと連れて行きたい場所があるんですけど…」

「ん?あ、いいよ。もう行くかい?」



それに頷き、俺は先ほど買った花束をバレないようにトランクに積んでから彼女を車に乗せた。




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