第1章 あの噂
そんな姫さんが、俺のズボンのジッパーを下ろし、俺のちんこを出した。普段外に露出しないその部分が、外気に触れる。いくら俺でも、少し寒く感じた。
しかし、それも束の間。熱を発するその部分は、だらだら我慢汁を漏らして、次の快楽を求めている。寒さよりも、熱くて仕方がない。全て衣服を脱ぎ去ってしまいたいくらいだ。
「ななしくんって、勃起しても被ってるんだ」
「え? あ……」
俺のちんこは、半分ほど剥けていた。………………。
「あ、違っ……! ちゃんと剥けるからっ。今日はちょっと調子が悪……!」
指摘されたことで、恥ずかしさが急激に込み上げてくる。もう一段階、身体中の熱が上昇した気がする。
俺は、体育座りをするように足を閉じて、さりげなく(?)皮を剥く。
「ちゃんと足を開かないと、私、帰るよ」
「えっ!?」
「ほら、開脚開脚」
一度足で隠してしまうと、また見せるのは、勇気がいるものだ。だが、このまま放置されるのは、嫌だと思った。俺は、おそるおそる、足を開いた。
「見栄剥きしなくていいのに~」
「み、見栄じゃなくて、いつもは……!」
「あ~あ、な~んか興醒め。童貞卒業させてあげようと思ったけど、やっぱいいや」
え!?
姫さんは、すっと立ち上がり、制服についた土ぼこりを払うと、この場から本当に去ろうとする。
え、なに。俺、ビッチにふられたってこと?
やっぱり、俺なんか生まれてこなかった方がよかったんだ……。
「……ちょっと、ななしくん」
「……………………」
「ねえ、ちょっと」
「…………?」
「こっちおいで」
「え……?」
「いいからっ」