第19章 カウントダウンは松野家で
side.カラ松
年が明け、皆して早々に床に就く
夜更かしした上に、はしゃいでいたせいか自分も含めすぐに寝入っていた
ふと真夜中に目が覚める
ボーッとしながら辺りをみるとがいない
ベランダが開いている
微かに歌声が聞こえた
カ「屋根に登ったのか?」
ベランダに出て屋根を覗けば、そこで座って歌っている
カ「よっ、と」
「・・・カラ松か」
の隣に腰掛ける
カ「眠れないのか?」
「いや、何となく目が覚めた。月が綺麗だなって」
そう言いながら天を仰ぐ
カ「ほんとだ」
「十四松にここの登り方聞いたから、どうせなら外で見ようと思って」
月を見つめたまま言葉を紡ぐ
カ「もう歌わないのか?聴きたい」
「いいよ。カラ松いるし、ラブソングにしようか」
そう言って目を閉じて歌い出す
心地いい低音が奏でる愛の歌
この音と彼自身が堪らなく好きだ
やがて歌い終わると、フワリと微笑み
「カラ松、好きだよ」
そう言って顎に手が添えられる
音を立てず、静かに合わせられた唇
何となく物足りなくて
カ「俺も好き・・・だから、もっと」
の首に腕を回す
「仰せのままに」
カ「ん、んふ・・・ふ、んぅ、は・・・んむ」
「ん、は・・・んん」
静かな夜の中で響く、舌が絡む水音と吐息
やけに大きく響いてるように聞こえて、恥ずかしいのに興奮してしまう
「ん、はぁ・・・ここまでな。これ以上は我慢出来る自信ない」
カ「はぁ、ん、わかった」
本当はもっとしたかった
けれど我慢出来ないというのは分かる、自分もこのままだとを求めてしまう
まだまだ先がある、焦らなくていい
「また今度、ゆっくりな」
そう言いながら手を取り合い、部屋へと戻った