第34章 番外編 放課後レッスン
カ「だからってこんな」
「でも、カラ松の唇に触れていいのは俺だけでしょ」
自身の唇に人差し指を押し付けながら、妖艶な笑みで言う
その言葉と仕草に俺の心臓は壊れてしまったように鼓動を早める
このままといたら死んでしまうんじゃないかと思うくらい、彼は俺の心を揺さぶってくる
そんな想いと先ほどのキスが相まってか、が欲しくなってしまった
カ「・・・その」
「なに、シたくなった?」
肯定の言葉を口にするのは恥ずかしく、小さく頷く
だが
「学校ではシない、後で色々面倒だし」
なら期待して膨れ上がってしまった想いと熱はどうしたらいいのか
「俺ん家いくか?」
カ「・・・行く」
初めからそう言ってくれればいいのに
「ちょっと意地悪すると表情コロコロ変わって可愛いな、カラ松って」
カ「なっ・・・俺で遊ぶな」
「いいじゃん。表情豊かなのは演劇に役立つでしょ」
そう言えば
カ「も結構表情変わるんだな」
「そ?」
カ「さっき練習した時びっくりした。演劇やらないか?」
俺の言葉に心底嫌そうな顔をする
「やるわけないじゃん」
やんわりと抱き締められる
「俺の色んな表情(かお)見ていいのは・・・カラ松だけだから。俺があんたを独占したいように、俺のことも独占してよ」
本当にズルい
そんなことをサラリと言うなんて
カ「俺・・・に殺される」
「なにそれ。つか早く帰ろ、俺もシたいし」
そう言って体を離され、が二人分の鞄を持つ
「ん」
空いている方の手を差し出された
そこに手を重ねれば当たり前の様に指が絡まる
速まる鼓動と幸せと、後にもたらされるであろう快感に胸を躍らせ、教室を後にした
-fin-