第23章 甘い君 ※
side.
昼にカミングアウトしてから、渡してくるやつはいなくなった
カラ松の機嫌も直ったし、言ってよかったな
今日はカラ松が部活だと言うので待つことにした
が、ものの数十分で終わったと教室に入ってくる
カ「待たせたか?」
「…早くないか」
カ「今日はミーティングだけだった」
なんだよ、その嬉しそうな顔
押し倒したくなる
「家来るか?チョコ、せっかくだから一緒に食いたい」
カ「いいのか?実を言うと残りは兄弟達に食べられてな」
「決まり」
カラ松相手だと自制が効かない
自分はもっと淡白というか薄情というか、ベタベタするのが嫌いな人間だと思ってたのに
そんなことを考えながら、家に帰りつく
早々にチョコを取り出し、テーブルに置いた
カ「初めてだから簡単なものだけど」
小さな箱を開けると可愛らしくデコレーションされたトリュフが4つ
そのうち1つを摘まんで口へ放り込んだ
「ん、んまい」
ペロッと親指についたチョコも舐める
チョコは甘めが好きな自分にとって、好みの甘さだ
カ「よかった」
ホッとしたように眉を下げるカラ松
この顔弱いんだよな
普段カッコつけてキリッとしてるのに、それを崩しての破顔
この顔をみると鼓動が早くなる
俺の前ではいつもこうしてればいいのに
カ「じゃ、俺も」
そう言って1粒摘まむ、その手を掴んだ
カラ松の指ごとチョコを口に含む
カ「ちょ、」
そのままカラ松の後頭部を押さえ、顔を近付ける
カ「なっ・・・ん、あむ・・・んく、んぅ」
少し噛み砕いたチョコをカラ松の口へと舌で押し込み、溶けてゆくチョコとカラ松の舌を同時に味わう
「ん、はぁ・・・甘いな、チョコもカラ松も」
カ「な、恥ずかしいこと言うな」
「でも、今日期待してただろ?」
カァッと顔を赤くして、コクリと頷く
ほんと、どうしようもなく可愛いな
「なら、期待に応えなきゃな?」
その場に押し倒す
驚きでパチクリしているカラ松と目が合った
「悪い、我慢してたからあんま余裕ねぇかも」
カラ松の顔の横に両手を押さえつけ、顔を近付けた