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愛を紡ぐ~二人の欠片(カタチ)~

第25章 鼓動~幸村~ 【R18】




「あの、良かったらお団子一緒に食べましょうよー!」

「お見かけしないお顔ですね。旅の方?」

「ご案内しますわよ」

女とはいちいち煩い

やれ団子だ、やれ一緒にだ……信玄様も信玄様だ。佐助が言ってたーーふぇろもんーーとか言う訳の分からない女が群がるものを撒き散らしているとか言ってたが、俺にはわからん

「ったく、団子ぐらい一人で食えよ。信玄様、いつまで女に話しかけてんだ」


ざっと10人、若い女が信玄様を囲んでいる
何が面白いのか分からない。ただ煩いだけで耳が痛い


「それ食ったら庵に戻って下さいね。俺は佐助の様子見てきますから」


聞こえたか分からないが告げて立ち去る。何人かが声をかけてきたが気にもとめず佐助が店番をする市へ向かった








「佐助どうだ?」

「あぁ少しは売れた」

情報を集めるために潜伏している安土
女物の髪飾り売りとしてここにいる


「ったくなんで女もんの髪飾りなんか売らねぇといけないんだ」

信玄様の提案は女物の髪飾り売りになること
女好きも甚だしい


「怪しまれず済む。その点では合理的だ」

「騒ぎに来てるだけだろうが」

佐助も佐助だ。淡々と女相手にして。煩わしさしかない



「あれ?めいさん」

「あ、佐助くん、こんにちわ」

(あれ?あいつ)

佐助と同郷のめいだったか

近くの武家屋敷に奉公し、市に城下にもよく来ている

「少しは暮らしに慣れた?」

「ありがとう!慣れてきたよ!今はこうして市に来るのが楽しみだよ」

「それは良かった。そうだ、紹介したい奴が居るんだ。幸」

「お、おう」

いちいち騒ぎながら寄ってくる女たちとはこいつはなんか違う。どこか危なかっかしい……いや、なんか違うな

「めいさん、幸って言うんだ。ぶっきらぼうだけど良い奴だ」

「あれ?あなた、この前の」

「あぁ、猪突猛進して崖から落ちかけた猪女だろ?」

「い、、イノシシはないでしょ!!」

ほらな、騒ぐ意味がほかの女と違う
色目で見てねえしいろけより食い気、そんな女



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