白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第36章 華と蝶と満ちる月ー華蝶番外編ー
蝶に焦がれて
一際キレイに咲くのが
華ってもんだから
と、なれば
否応なしに目立っちまうんだよ
しかも合宿中は
普通の練習の時より
目を離す機会も増えるから
嫌がらせや危険も多いんだ
だから
姫凪には毎回
合宿を辞退させてるんだが…
『…分かってるよ。
鉄朗に迷惑掛けたくないしね。
差し入れは行くつもりだったけど
今回は止めとく…
絶対…妬いちゃうし』
こんなに裏目に出る事ってある?
「いや、それは来いって。
寂しいじゃん?お前が来ないと…な?」
妬かれる事なんかナイと
説得するも
『…考えとく
あ、研磨そろそろ来るんじゃない?
用意しちゃおう?』
姫凪の心はあんまり動かなくて
気まずさを残したまんま
俺と姫凪の時間は
別々に動き始めてしまった