白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第30章 蝶の心に咲く華
予想外の甘い声への
対応に困る間もなく放たれる
『なに…冗談…言って…』
〈どっちがですかァ?
どっちが冗談だと思うんだよ?〉
もっと予想外の真剣な声に
『え、いや…あの…
好き…の方…
またからかって…』
〈からかってねぇって言ったら?〉
『クロ?あの…』
パニックになる脳
さっきまで
光太郎出いっぱいだったくせに
なんて尻軽な脳だろう
〈照れてんの?
可愛いねェ、姫凪ちゃんは!
残念ながら下心はねぇから
好きなもの言いなさいよ〜〉
それを見抜かれるなんて
恥ずかし過ぎる