白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第29章 華を蝕む闇
カプリと頬に噛みつき
「アナタがそうやって
背負う事で泣く人も居る
”責めてくれたら”と
思う人も居るんですよ」
啄むだけのキスをした
『ごめ…ん』
「キスされて何謝ってんですか?
怒って良いんですよ?
ワガママでも理不尽かもと思っても
自分を出してくれる方が
俺は嬉しい
それくらい受け止められる
器はありますよ
…いや…なれました
アナタのおかげで、ね」
頭を撫でながら語りかけ
言葉を耳に落とすと
『生意気』
また、そう言って俺の胸に顔を埋めて
肩を揺らす姫凪さんの
溢れた涙で胸元が濡れる