第29章 華を蝕む闇

この人の好意を利用して貪れば
きっとこの人だけが傷付く
木兎さんを傷付けたと
裏切ったと
消えぬ傷を罪を背負わせるなんて
分かりきってるのに

『京治。
なんにも考えないで…
…ね…駄目だよ…
絶対に幸せになれるから
…そんな目で泣かないで……
キミが辛いと私も辛い………』

罪ごと喰らいたい
アナタに愛されて変わりたい
徒花だったといつか思われようと

今だけは
アナタの止まる華になりたい

「姫凪…好きです…
…ずっとずっと見てました
教えて下さい
アナタが俺に
本当の愛を…その素晴らしさを…」