白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第29章 華を蝕む闇
姫凪さんを
家の中に押し込んで
玄関を閉め
座り込む
『赤葦…くん……!?』
「部屋に上げろなんて言いません
ここで良いですから
だから…二人で居て下さい…」
手を握り締めて
絞り出す声で囁く
もちろん断られるなんて
思ってない
『…分かった…』
ほら、ね?
この人は優しい
優し過ぎるんです
アナタはなんの気も無い事も
『上がりなよ?
何か入れるから、ね?
ここじゃ風邪引くよ?』
愚かな華は
期待してしまうんですよ?