白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第29章 華を蝕む闇
「俺の勝手です。
アナタ…に…関係…ない」
「あるって言ってるわよ?
目の前に苦しむ人が居たら
何とかしたくなるわ…
今…楽にしてあげる…」
近くなる不快な香水の匂い
後退る身体がヨロケて
椅子に腰が落ちた
すかさず膝にかかる体重
首に回る腕
後頭部に手が添えられ
「本当にきれいな顔…
…もっと見せて…」
嫌悪しかない声が
耳を嬲ってくる
「止め…ろ
なに…を…」
弄る手に指先に
不覚にも反応する自身
「なにを?
いつもしてあげてたでしょう?
身を任せてたら楽になれるわ」