白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第28章 華の祈り
まさか…
あの正義の味方とそいつの間で
泣いてんじゃねぇだろうな
ナナの目を覗き込むと
どこか悲しそうで
影がある気がして
そんなの俺の勝手な
妄想だったのかも知れねぇけど
「お前…なんで…」
瞳の奥の闇に吸い込まれそうになるんだ
俺の闇を見てみぬ振りして貰った事も忘れて
問い詰めそうになる俺に
「クロ…やり過ぎ…そろそろ
大きな雷落ちるよ…?」
研磨が歯止め掛けた
「なんだよこのメガネ君からかァ?」
ふざけた様に言いながらも
目で合図を送る
”放っとけねぇのは
オマエもだろ?”って。