白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第28章 華の祈り
ストラップねぇ…
コッソリお揃いとかに
してみるか…
ふわりと浮かぶ
小さな欲は
〈おーい!姫凪〜
髪の毛乾かさねぇで
何やってんだー!〉
漏れ聞こえた声で
掻き消える
木兎…居たのか…
予感はあった
鬼の居ぬ間のなんとやら
邪魔しに来るヤツも居ねぇ
誘うヤツも居ねぇ
そりゃ二人で居たいよな
〈あ、光太郎!ごめん!
先に乾かして
今、電話…〉
ばぁか、彼氏待たすな
”電話したまんま
犯されんぞー?”
とか、からかって
電話を切るつもりだった