白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第27章 太陽に止まる蝶
だから、泣きそうなのは木兎でしょ?
クロの話しなんかしたくないでしょ?
『な、に言ってるの?
別に…泣かないわよ…離して…』
私の中のクロの存在は
確実に木兎を傷付けて枯らしてしまうから
『一人にしてよ…
私は平気。』
痛いのなんか
慣れてるから…。
「あっそ?
俺を誤魔化せるとか思ってんだ
てゆっか、誤魔化すつもりだ?
言わねぇなら良いわ
身体に聞かれてぇんだな?
解して素直にしてやるよ」
スゥッと生気の消える目
この目をした木兎は危険だと
脳がざわつく。