白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第26章 枯れる事さえ出来ぬ華
「聞きてなかったの?
おれは待ってて、って言ったよ?
なにしてんの?」
離れた距離を睨む研磨
『研磨、まだ早いし
一人で帰れるから…』
「いつも早くても
一緒に帰ってたでしょ?
それが日常だったでしょ?
いつも通りなのに
何でダメなの?
おれ、寂しいじゃん」
研磨の声が掠れて響く
『研磨…ごめん…!
そんなつもりじゃないよ!
ね?そんな声出さないでよ』
俯く研磨に姫凪が擦り寄って
オロオロしながら頭を撫でる