白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第24章 愛しい蝶と繋ぐ指
『うん、お礼は私もだし……
あ、お水買って来るね?』
姫凪さんが
力なく笑って横を通り過ぎる
「あの人…アンナ…サンって…」
友達じゃないのは分かる
でもただの知り合いでも無いはずだ
『…昔…チョット…ね…
あんまり好きじゃない、かな?』
姫凪さんがこう言うなんて
よっぽどだろう
なにがあったかは…
「そうですか…
すいません…連れて来てしまって…」
聞けそうにない…
聞ける言葉は持ちあわせて
無いけど……。