白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第24章 愛しい蝶と繋ぐ指
『木兎?かな?』
だったらどんなに
良かったでしょうか
「いえ…違います…」
木兎さんじゃなければ
「すいません。出ます」
あの人しか居ない。
『あ、うん!
あの…!
私お風呂入って来るから
その…ごゆっくり…!』
パタパタとスリッパの音を鳴らして
バスルームに走る姫凪さん
また気を使わせた…。
困らせてしまったかな…。
それもこれも
全部___
「なんなんですか?
今日はもう…」
〈どこに居るの?
帰って来て…あの人はまた……
帰って来ない…
抱いて…京治…〉
アナタ ノ セイダ