第23章 空に舞い上がる蝶

研磨とクロの目から悲しい涙が
もう流れない様に

「ダイジョブ。
クロは姫凪に弱いから
おれも頼んであげるよ」　

『うん…ありがと……』

傷付ける事がない様に
見守れる位置を翔んでたい

「…友達だから、当然、だし」

強がりの笑顔で笑う研磨に

『ありがとう！大好き！！
研磨が大好き！』

彼女として最後の愛の言葉

「12時ピッタリとか…狙ってる？」

時計を見ると右にズレた真ん中の針

『偶然だよ
…お風呂入って来なよ
私は家で入る』