白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第23章 空に舞い上がる蝶
研磨…ごめん。
結局私は
研磨一人を愛せなかった…。
「お待たせ。
姫凪の話しから聞く」
いつも通り
私の好きなチョコとお茶
私の好きな物を
いつも必ず用意しててくれる
こんなに優しいのに
こんなに大事なのに
頭に浮かぶ研磨と日常に
喉に声が引っかかる
スカートのひだにかかる指
焦り過ぎて
上手く言葉を選べない
「言い難い話?」
こんな時まで研磨に甘えるなんて
本当に私、酷いよね…
溜まっていく涙に
研磨の顔が歪む